すののぬま。

そこに沼があったから。

【すのドラマ】海のはじまり#10

10話行きます!

 

冒頭、海ちゃんの入学準備として持ち物に記名する水季。この回は名前をめぐってのやり取りが印象的でした。水季が名前について説明する中で、

「家族でお揃いに出来るのが苗字、家族からもらうのが名前」とありましたが、なるほど、本作での家族観ってそのあたりに据えられているのか。

 

夏くんは自治体のサイトでシングル家庭への支援を調べている様子。弥生さんとの別れを受けて、一人で育てることも視野に入れてるんだね。そして先輩の藤井に相談してみてる。結構ぶっちゃけてるな~別れたことも話してるし、転職の可能性についても話してる。藤井は自分が数日ワンオペで子供の面倒をみたときの大変さを語ってて、かといって転職も経済的基盤が揺らぐのは厳しいと。彼の言葉「自覚とか責任とかそんなんで子ども育たないよ?」は、ほんとおっしゃる通りで。もちろん自覚や責任は大前提、その上に人の手とお金が必要だということですよね。

 

海ちゃんの学校に迎えに行く夏くん、帰り道で海ちゃんに転校を打診するも、転校はしたくないと拒む海ちゃん。母親が死んでいろんなことが変わった(水季の不在もだし、引っ越しもしたし)のにまだ自分が変えなきゃいけないことがあるのか?と怒ってる。それは、そうよ。水季が亡くなってすぐに夏が引き取ったならまだしも、いったん水季の実家を挟んでて、せっかくそこで落ち着いてきただろうに。

夏と一緒に暮らしたいけど、南雲家に住みたい。ママと一緒にいたところだから…。そうだよね…。

 

実家に顔を出す夏くん。(その前に弥生さんが手土産もって謝りにきてるんだよね。なんで弥生さんが謝る必要があるのかわからんのだけど^^;)

弥生さんと別れたことを告げ(もちろんゆき子さんはもう知ってるんだけど)海ちゃんを自分一人で育てるから、と相談するも「一人は無理よ~」と軽く一蹴され、頼らせてくださいとお願いする夏くん。まあそうですよ。当然そうですよ。ていうか、夏くんのアパートと実家、どのくらい離れてるんだろ?

海ちゃんの苗字をどうするか、という話になり、夏くんは自分がかつて親の再婚で苗字変わったり転校したりしたことが嫌な思い出としてひっかかってると話す。だから大人の都合だけで決めたくないと。まあそういうこともあるでしょう。

 

水季の元職場の図書館で、津野君と芽衣子さんの会話。海ちゃんが今後どうなるかって話。今まだときどき遊びに来てるもんね。母親候補(弥生さん)が一緒なら安心だと言う芽衣子さん。そうだよね。父親をやったことのない男が一人で女児を育てることには不安しかないよな。たとえ愛情深い男でも勝手がわからなすぎるだろう?ということですよね。

そんななところへ津野君に夏くんから「弥生さんと別れた」と報告。「海ちゃんは自分が一人で育てる」とも。これまで通り水季実家で?と考えていた津野君、怒りで怒涛のレス、とどめの一言は「子育て舐めてませんか?」言ったれ言ったれーーー!どんどん言ったれーーー!

特別編を見たからわかるけど、実際津野君は水季のフォローで何度も海ちゃんを預かったりしてるからね。心配する権利はあると思うよ。

 

図書館に遊びに来た海ちゃん、夏くんと暮らすのは嬉しい、でもいろんなことが変わるのは嫌だとはっきり言う。ほんと海ちゃんって自分の意思がはっきりしてるんだよね。でも自分がそう言うことで、夏が自分を嫌いになるんじゃないかと心配してる。そんなことはないから思ったままを言いな、とアドバイスする津野君。

 

そんなある日、弥生さんが海ちゃんに会いに来る。ブランコでお肉屋さんのコロッケを食べるふたり。コロッケに込める愛情は必ずしも手作りである必要はない、って、これは前にあったコロッケのくだりへのアンサーだね。

夏くんとお別れしたから、海ちゃんのママにはならないし一緒にも住まないと、海ちゃんに話す弥生さん。海ちゃんの反応からすると、弥生さん込みで一緒に住むことも考えてたみたいだなー。海ちゃんから見ても夏くんって頼りなくみえるのか(苦笑)まあそうだから仕方ないけど。

夏くんとはお別れしたから一緒に住んだりは無いけど、海ちゃんとは友達だからいつでも頼ってね、という弥生さん。海ちゃん、一見納得したようだけど…。

 

南雲家で水季父と話す夏。水季父から「4人でここに住めばいいんじゃない?」と提案を受けるも「甘えてしまう」「自分がしっかりしないと」とやっぱり頑なな夏くん。甘えてくれていいのに…と思ってる水季父。もう娘もいないのに、孫にも甘えてもらえないで何を生き甲斐にしたらいいのか、と本音が出る。お父さんの気持ちわかるよー、寂しいよね。娘が死んで、その忘れ形見の海ちゃんが手元から居なくなるのは寂しいでしょ。もっともっと親らしいことできたはずだと後悔すらしていそう。

 

後日、家に残っていた夏くんの荷物を届けに来た弥生さん。

水季父の気持ちを受けて南雲家の同居や転職も視野に入れてる夏くんだけど、仕事を頑張ってきた姿を知ってる弥生さんは転職には不賛成の様子。

「誰も傷つけない選択は無いし、でも自分が犠牲になればいいってことでもない」って。これ水季の手紙にあった言葉だよね。

夏くん、自分が南雲夫妻から海ちゃんを奪う感じになってることを実感して、弥生さんが水季に対して感じていることを理解できてきた様子。ほんと、生方さんの脚本は心の機微に注目して言語化していく脚本ですよね~。

 

いろいろ考えて悩んで、海を引き取り自分のアパートで二人で暮らしていくことを決意した夏くん。南雲家で暮らしたいという海ちゃんを説得するのだが…

①夏自身が転職したりして環境が変わると、自分自身が収入や生活の安定感がなくなり落ち着いて暮らせないから、二人で暮らすことは出来ない

②でも海が転校を承諾してくれるなら、一緒に暮らせる

どっちか選んで?と海ちゃんに言うんだけど……これ、海ちゃんに選ばせるの?こうやって書き起こしてみてわかるけど、結構無茶なこと言ってるよね?何でその二択になるの?自分が主に海ちゃんの面倒をみたい(なぜなら責任があるから)と考えるのはわかるけど、その気持ちを通すために、海ちゃんに無理を強いているってことが夏にはわからないのかな……ここはね、夏くんのずるさをも感じましたよ。子どもだから思い通りにしたいと思ってるよね?もちろん誠実だよ?誠実ではあるんだけどもっと視野を広く持ってほしいよ、大人なんだから。

海ちゃんに「ずっと一緒にいられる?」と尋ねられて「ずっと、は ないよ」と答える夏くん。海ちゃんはママとずっと一緒にいられると思ってたのにそうじゃなかったから確認してるんだけど、夏くんはそれも踏まえて「ずっと」はない、と答えてるんだよね。でもできるだけ長く一緒にいたいから、転校を選んで欲しいと。難しいよな~~~。

 

夏くんと一緒にいたいから、転校することを承諾する海ちゃん。環境は変わるけどこれまで通りに「ママがいたとこつれてってね?」と求め、応じる夏くん。

 

転校のあいさつで海ちゃんが引っ越しや転校を渋った理由を担任に訪ねる夏くん。友達との別れもあるけど「お母さんと一緒にいた場所だからではないか」と言われる。自分とママが幸せに暮らしてた、場所の記憶があるからということなのだけど。

そのへんのことが夏にはピンときてないんだよね。水季は昔別れた(しかも一方的に振られる形で)人で、なんなら思い出を忘れようとしてきたかもしれない女性だからね…。

 

夏の家に来た海ちゃん、水季からの手紙を発見。夏くんまだ読んでないのねー!早く読みなよ~~。でも今はまだ水季に頼りたくないから、今度一緒に読もうと約束。

 

苗字を南雲→月岡に変える件については、あっさり納得した海ちゃん。ここで冒頭の「家族でお揃いに出来るのが苗字」という水季のセリフが効いてきてるわけだ。

 

ということで、夏の家で二人暮らしすることになったわけですが…。続きは次回。